- 単3電池6本仕様
- メモリーキーヤー内蔵(O.I.K-675)
- RX Topを2段BPFにし、3バンド分内蔵(3.5/7/10MHz)
- AF BPF内蔵(FCZ No.520)
- SP内蔵
概要 †
- 貴田電子設計のモジュールキット「KEM-TX7-CW、KEM-RX7、KEM-DDS-VFO」を使用。
- 7MHzモノバンド機だが、定数を弄って3.5/7/10MHzのトライバンド機とする。
- 電源電圧は6Vが基本だが、これを9V(NiMH時は7.2V)として600mW程度のOutを目指す。
- Up/Downボタンはロータリーエンコーダーを使用する。
- KX-1ライクな小型トランシーバーをターゲットとする。
参考情報 †
回路に関するメモ †
- ファイナルは2SC2347×5パラ(定格出力は6Vで0.4〜0.5W)
- 2SC2347
- 最大定格Vcbo: 30V
- 最大定格Vceo: 15V
- 最大定格Ic(DC): 0.05A
- 最大PC: 0.25W
- 増幅率hFE(最小): 20
- 増幅率hFE(最大): -
- 用途: UHF OSC/VHF MIX
- メーカ: 東芝
- VFOモジュール
- 出力フィルターは10MHz付近。10MHz近くまではあまりレベルダウンしない。
- DDS自体は25MHzまで出力するが、スプリアスが増えるため実用的な範囲は15MHz程度まで。
- モジュールは7805付き。(低ロスタイプに交換する)
- CPU Ver1.02はBUGGY。
- TXモジュール
- 標準の発振器を使う場合は電源電圧を上げられない。(DDS使用時は大丈夫)
- アンテナ切り替え回路(1S1588によるSW)付き。
- QRPpなら外部リレー不要。
- RXモジュール
- LA1600使用のシングルスーパー。
- IFフィルターは455KHzのセラミック。(BW ±7.5KHz)
- DDSモジュールから5Vを貰って動作させる。
- セラミックフィルター
- CFU-455E(付属品)
通過帯域幅:±7.5KHz(6dB)、±15KHz(27dB)
挿入損失:-6dB
インピーダンス:1.5KΩ
- CFU-455H(別途購入品)
通過帯域幅:±3KHz(6dB)、±9KHz(25dB)
挿入損失:-6dB
インピーダンス:2KΩ
送信機系統図 †
自分で書きましょう。(免許通ってます)
検討ベンチ †
ダンボールに並べて実験を進めた。
TX7とRX7のANT端子は互いに接続せず、実験中はTX7にはQRPパワー計を繋ぐ。間違えて電波を出してしまわないための措置。
モジュール間接続 †
- 出力にCalKitの「1KHzカットオフLPF」を改造したものを入れる。
検討メモ †
- 夜間は7110KHzの中国のBCが超強力に入るため突き抜けが起きる。(どこでも聞こえる)
RX初段にプリセレクタを入れないとならないが、バンド上限に近いためハイQの同調回路が
必要と思われる。同調コイル2段で試してみるが、CW帯メインにピークを持ってきてどこまで
抑圧できるか心配。
- DDSの10MHz出力対応:L1=L2=6.8uH、C13=C15=27PF、C14=54PF
- TX-OUTの10MHz出力対応
- 標準定数:-7dB@10.150MHz
- 変更定数:L=1000n、C=390p/820p → -0.6dB@10.150MHz
- FCZコイルのコンデンサ容量
- 3.5MHz 7S3R5 180pF
- 3.8MHz 7S3R5 150pF
- 7MHz 7S7 100pF
- 10MHz 7S9 68pF
- 14MHz 7S14 68pF
- Sメーター回路
この回路、LA1600の出力電圧が低いので動作しなかった。
そうとう強い信号が入らないと、9ピンの電圧が上がらないのも気になる。
Sメーターは無しで進める。(ケースに空き地があればあとで考えよう)
- ラダーフィルター(ペンディング中)
- RF BPFの切り替え回路
74HC4066による切り替えが簡単に思えてきた。
4000シリーズより74HC4000シリーズの方が高性能。
最終的に74HC4052に決定。4チャンネルセレクタが2回路入っていて、
2進コードでセレクトできる。
- 音量VRはAカーブに交換。フィーリングが良い。
調整方法(CW主体) †
周波数がきっちり合っている送受信機がある事を前提とします。TCXO装備のRIGが良いです。
CWピッチは600Hz、リファレンスRIGはFT2000とします。
発振周波数の確認。 †
7026.000,000でキーダウンしKEMを送信にします。
FT2000の受信周波数をぴったり合わせます。(FT2000側でゼロインさせる)
KEMとFT2000のズレがそのままKEMの誤差(基準発振50MHzのズレ)になります。
これは簡単に直せないので、とりあえずは「こんなものか」と覚えておきます。
数10Hz程度のズレがあるでしょう。
BFOトリマの調整 †
DDSのRITをFT2000のピッチと同じ(600HzならKEM-DDSのRITを+600Hzにする)にして
受信状態にします。(CWをLSB受信にする例)
FT2000でCW送信します。
RX7のBFOトリマを調整してピッチを同じ(例:600Hz)にします。FT2000のサイド
トーンとゼロビートを取ると簡単です。
合わないようならBFOのトリマにパラになってるCを変更します。私はCを定数変更
しないとダメでした。Cの位置に2ピンソケットをつけて差し替えて最適な定数を
決めました。
トリマを回すと2ヶ所でトーンがきこえるはずです。LSBとUSBです。これを間違えると
SSB受信時に表示が大幅に(ピッチ分)狂います。2ヶ所聞こえない場合はトリマが
調整範囲にありません。
この2つの見極め方ですが、DDS-VFOのノブを左に回してピッチが低くなる動きを
していれば正解(LSB受信)、ピッチが高くなる動きならUSBになってます。逆だっ
たら、BFOのトリマを回してもう1つのゼロインポイントを探します。
これで、BFOの調整は完了。
私は標準定数ではこの調整が出来ませんでした。
TCと並列になっているコンデンサーC24を22pFに変更しました。
実際の周波数と表示を合わせる方法 †
基準となる正確な周波数で送受信できるRIGが必要です。
RIG、KEM共に十分なエージングをして安定させてから作業します。
私の場合を例にしますので、それぞれ数字を置き換えてください。
KEM表示:7.000,000
FT2000受信:7.000,0068
KEMが表示よりも68Hz高い周波数(Δ= +68Hz)になっている例です。
送信設定を修正する(かならず先にやる) †
上の段 6.999,932
下の段 0.000,068
CH 00
MOD+SEL 3秒押し
これで、送信周波数の表示が合います。
受信設定を修正する †
上の段 7.454,932
下の段 -0.454,932
CH 00
MOD+RIT 3秒押し
これで、受信周波数の表示が合います。
補足説明 †
KEMのIFは455KHzです。
SSB受信はUSBの場合で455Kz、LSBの場合で455-2.3kHzのBFOを注入してやれば
復調できますが、CWの場合はいずれもゼロビートになります。
最後に †
アンテナに繋いでの送信は、免許が下りてからにしましょう。
マルチバンド化して申請すると、オフバンド対策についてTSSから質問が来ます。
興味のある方はメールにて。