このページでは、WILLCOM D4をアマチュア無線に活用する例を中心に、D4に関するTipsをまとめた。
良いとこ、悪いとこ †
良いとこ †
- UMPCとしては小型
- LCD解像度がEeePC等と比べてとても広くて綺麗
- 欲しいと思っているI/Fがほぼ網羅されている(WiFi/BT/USB等)
- Windowsそのままなので、ソフトが豊富
- HDDにコピーしたMPEG2はそのまま再生できるので映画を見るにはGOOD
- H.264-AVCはQVGAなら実用範囲(VGAは最大化するとコマ落ちが激しい)
- 思いのほか軽快に動作する
- BTイヤホン、ヘッドセットが使える(手持ちのPrincetonとMobileLink)
- BT-GPSも問題なくリンクできた(GlobalSat)
- タッチパッドはけっこう使いやすいフィーリング
悪いとこ †
- 電話機としては使い物にならない
マイクが内蔵されていないだけでなく、Vistaが起きないと通話できないから。
PCと割り切るべし。D4は電話じゃない。
- パケット通信中にSLEEPに入ると、W-SIMが使用不能になる
再起動をしないと復活しない。当然、メール着信もできない。
- 電池を喰う
片道90分の通勤では、家と会社に充電器を置いておけば問題ないが、せめて充電なしで往復持ってほしい。
- ファンが煩く、排気が熱い
静かなオフィスではかなり耳障りです
- 重い、厚い(大容量バッテリー時)
PSPと比べてはいけない。似てるけど比較にならない重さ、厚さ、大きさ。
- かばんの中でメール着信するとオーバーヒートしてハングアップする時がある
- 100均のぴったりはいるソフトケースに入れていたら、何もしてなくてもすぐオーバーヒートしてハングした
- WiFiの感度は実利用上問題ない範囲だが、感度が悪い
- BTの感度は実利用上問題ない範囲だが、感度が悪い
- ワンセグは使い物にならない
都内(東京タワーから数km)でも、室内では受信できない。ケータイではしっかり受信できている。
自宅(町田)では外に出ても受信できない。同じくケーターではOK。
- カメラは使い物にならない
起動に数秒、シャッターボタンを押して実際に撮影されるまでのタイムラグも数秒。
画質も悪い。一昔前のケータイカメラの足元にも及ばない。
画面の裏に付いているので、SkypeのWebカメラとしても使えない。せめてSkypeで使えれば良かったのに。鏡使ってみる?(笑)
- 内蔵スピーカーの音が小さい
ほとんど聞こえない。静かな場所でしか使えない感じ。
- スクロール専用ボタンが欲しい(または、タッチパッドアクション)
- キーボードの大きさが中途半端
ラップトップでは打ちやすいが、スタンディングでは指が中央付近に届ききらない)
- DCジャックの太さが一般的じゃない
秋葉の千石で唯一手に入る。内径1mm(1.1mm)、外形3mm
- USBジャックが手前にあるので、何か繋ぐと邪魔
- イヤホンケーブルの引き出し方向が電源スイッチにかぶる為邪魔
- 大容量バッテリー装着だと純正ケースに出し入れしにくい(ゴム足が1つ剥がれてしまった)
- VistaじゃなくてXpを入れて欲しかった(ソフトの互換性と動作の重さ)
- SLEEPから起こしてから操作可能になるまでの時間が長い(どうしてもW-ZERO3のWM5と比べてしまう)
- 付属のイヤホンマイクが安っぽい。こんなの要らないから、平型→ステレオイヤホンの変換コードを付けて欲しい
変換コードは東芝の携帯付属のが使えたので便利に流用しています。
- ACアダプタがかさばる
- HDDの空きはもう少し欲しかった
- クレイドルが高価
充電専用の簡易クレイドルが欲しい
- タッチパッドが頻繁に使用不能になる
ドライバの再インストールが必要
総評 †
不満だらけだが、小さいWindowsフルスペックというフィーチャーが、すべてを「しかたないなぁ」と割り切らせてくれている。
そりゃないだろ!と思うものもたくさんあるが、付いていないと思えば済むこともたくさんある。たとえばワンセグとか、カメラとか。
おそらく、D4は一発目なのでギリギリいっぱいいっぱいだったのだろう。次回作に期待したいところだが、私はそうそうPCは買い替えない(平均5年は使い倒す)のです。
便利に使うには †
パッド上で指をくるくる回すとスクロールする「くるくる」 †
http://flspider.blog93.fc2.com/blog-entry-28.html
これは必須。
閉じた状態でブラウジングするには、これなしでは操作性が悪いため。
SLEEPするまえに回線を強制切断 †
http://kuwapon.blog.so-net.ne.jp/2008-11-22-4
アプリとサービスの二つのソフトが提供されている。
これを入れておくと、パケット通信中にSLEEPに移行する直前に回線切断をしてくれる。
ただし、自分が使っている限りだが、完全ではないみたい。失敗する条件があるらしいが調査中。
Bluesoleilはアンインストールする †
アプリとの相性問題が起きやすい。Vista標準実装のBTドライバを使った方が無難。
たとえばUI-ViewではBluesoleilではBT-GPSにアクセスできなかった。
つながったBT機器:リュードのBTキーボード、サンワサプライのBTマウス、GLOBAL-SATのBT-GPS、BTヘッドホン... 基本的に問題ないようです。
旅行に持っていく為の小型ACアダプタ †
消費電流(実測) †
- MPEG2の動画再生中、パフォーマンスはバランスに設定、電池残量50%で充電中
11V入力で約1.5A
- スリープ中、電池残量50%で充電中
11V入力で、約0.6A
その1 †
秋月の通販コードM-2194「スイッチングACアダプタ 12V 1.5A(入力100V〜240V)」がベストチョイス。
内部定数を変更して、出力11Vに改造した。分解は爪で止まっているだけなので割と簡単。
容量はぎりぎりなので、USBに周辺機器をバスパワーで繋ぎたいときは注意が必要(お勧めできない)。
12V/1Aの製品は容量不足で焼損するので使えない。
旅行先への持ち出し専用。
その2 †
一回り大きくてもよいのなら、通販コードM-26「24W級スイッチングACアダプタ 12V 2A」が良い。
分解もねじ本で簡単。容量も十分で余裕さえある。
USBにバスパワー機器を繋いでも十分な余裕がある。もちろん、繋ぎすぎは厳禁だが。
自宅で使用中。
アマチュア無線、電子工作関係で動いた(実用的だという意味)ソフト †
- UI-View32
地図はプロアトラス2002をden2のドライバにて使用。
BT-GPSを繋げてCAT運用できている。
- AGWTracker
回線が最大204kbpsなので、オンライン地図の使用は重いが使えないことはない。
- HAMLOG
外付けでBTキーボードを併用。本体のキー入力だけではきびしいかも。
- MMVARI
AudioのIn/Outは背面のイヤホンマイク端子(平型コネクタ)でOK。入力にATTは必要。
PTTはUSB-SERIALを使ってRTSをオープンドレインで接続。
PSK31とRTTYは実験済。MMSSTVでSSTVもチャレンジしてみたい。
- Echo Link
バッファは多めに設定しないと音がぶつぶつ途切れる。
CWでもSSBでも実用時耐えられるクオリティ。ただし、リモートシャックの法令順守が難しいため送信設定はしていない。
ディレイが1〜2秒あるので、QSOには慣れが必要だろう。
- Ham Radio Deluxe
RIGのリモコンソフト。
ネットワークリモートモードにて、自宅のRIGにD4を繋いでいる。自宅がサーバー設定
オールオーバーでのディレイは、回線が安定していれば300ms程度で実用的。
- PCBE
プリント基板のパターン作図CAD。
電車の中でアートワークやっているのは私くらいでしょう。(笑)
- OrCAD Capture lite eddition
トラ技付録のフリー版。Ver9の方が使える部品数が多い。Ver10は半分になっている。
これまた、電車の中で回路図CAD書いているのも私くらいでしょう。(爆笑)
動かなかったソフト †
- MPLAB IDE
MICROCHIP社で出しているPICマイコンアセンブラ。
インストールが途中で失敗してしまう。使う以前の問題。
- Netstambler
WiFiサーチソフト。
電界強度とかも見れるので期待したが、D4のWiFiはSDIO接続なのでアクセスできず。
その他Tips †
- VistaのReadyBoostはmicroSDで動作可能。Class4のmicroSDで機能した。しかし、実際に効果があるかは微妙なところで、起動に時間がかかるという弊害の方が大きく感じるようになったため現在は機能OFFにしている。
- HDDをSDDに交換しても、発熱や駆動時間にほとんど差が無いらしい。
実験中(TELEC認証に影響する部分は触れないから、あまり期待しないように) †