オプションに関するTips †
UT-106 DSPモジュール †
DSPモジュールはメインとサブに各1つづつ取り付けることができる。
メイン側のみに取り付けた場合、サブ側でも排他的にDSPを使うことが可能。
- メイン側でNRをONにする → M/Sボタンでメインとサブのバンドを入れ替える → そのままNRがサブ側に引きつられていく。
- 上記状態でメイン側のNRをONにする → サブ側のNRがOFFになって、メイン側がONになる。
- 取り付けはハンダ不用。ただし、フラットケーブルが挿しにくい場所なので、折って断線させてしまわないように作業には注意が必要。モジュールは上から金具で押さえつける構造だが、左&手前に寄せると安定した取り付けができる。
- NR(ノイズリダクション)の設定は0(OFF)〜16の可変で、標準設定は4。ノイズが多い2mでは7〜8に設定したらよい感じになった。もう少し軽く(数字を小さくする)しても良いかもしれない。設定値が8を超えると、ノイズが波打った感じになり、音声もひずみ始めて聞きにくくなる。
- ANF(オートノッチフィルター)はON/OFFのみで、マニュアル設定はできない。SSBモードでのみ使用でき、CWモードではONにすらできない。連続したビート音は全て綺麗に消し去る。ためしにSSBモードでCWを聞いている状態でANFをONにしたら、CWの音は全て消えてしまった。CWモードで近隣の混信を除去する用途には使えない。
FL-132/133 CWフィルター †
10MHz帯のIFフィルターで、バンド幅は500Hz。メインとサブにそれぞれ組み込める。
- メインとサブではIF周波数が100KHz違うため、2種類のフィルターがある。FL-132がメイン用、FL-133がサブ用。
- フィルターの取り付け手順(マニュアル参照)
- 裏蓋を外す
- メイン基板からケーブルを全て抜く
- 基板を外す
- CWFをハンダ付けする(SSB用と同じ方向に付ければ良い)
ピンのハンダは通常のコテでOKだが、穴が大きく銅箔露出部が少ないので作業性は非常に悪い。近くに多数のチップ部品が存在していることも注意。シールドタブのハンダは大き目のコテを使って短時間に処理するのが望ましい。
CR-293 高安定度基準発振水晶ユニット(OCXO) †
安定度0.5ppmのOCXO。144MHz帯ではほとんど気にならないが、430MHz帯や特に1200MHz帯ではQRH(周波数変動)が気になる。430や1200がメインなら入れるべき。
- フィルター同様に、基板を取り外してハンダ付けするのだが、まず最初に元から付いている基準発振モジュールを取り外す必要がある。表面でシールドケースがハンダされているので、それをソルダーウイックで除去する。裏返して3本のピンを同時に温めてやると抜くことができる。取り外したらハンダ部をソルダーウイックで平らにしておく。
- シールドタブは大き目のコテを使ったほうがハンダが楽。タブは結構大きい。
- OCXO(オーブン型)なので、ヒーターで一定温度に安定化をしている。よって、電源投入から温度が安定するまで結構時間がかかる。電源投入直後は周波数がどんどんずれていく(表示がずれるのではない)が故障ではない。10分以上、できれば30分はエージングしてから運用すべき。安定してしまえばピクリとも動かなくなる。
本体設定のTips †
共通メニュー †
- 純正の直下型プリアンプを使わない場合(社外品を使う場合も含む)は、プリアンプ電源をOFFに設定する。標準ではONになっているため、場合に寄っては社外品プリアンプを破損する。事故報告は多数あり。
- スケルチつまみの動作がわかりにくいが、基本的に「SQL」に設定しておくのが無難だと思った。
- CW/SSB時のスケルチオープンのつまみ位置を12時ではなく13時になるようにしておくと使いやすい。
- FMモードでは左に回しきるとスケルチオープン、徐々に回して12時付近でスケルチがかかる。さらに右に回すとSメーターにドット表示が出てきて、このS値を超えた信号強度でのみスケルチが開くようになる。
- SSB/CWモードでも同じ感じ。これを「SQL」ではなく「AUTO」や「RF-SQL」にすると、センターから左に回すとRF-GAINが減る方向に、右に回すとスケルチがかかって指定のSメーター強度で開くようになる。
マニュアルを読めば書いてあるけど、読まずに探しまくってしまうTips †
YAESUのマニュアルと比較して、非常に簡素なイメージです。よって、実際に操作しながら意味を把握していく感じです。特にCW/SSBに関してはハショリすぎという感じがする。
- ALCメーターは無い
- TXランプ(赤)がそれを兼用している。ALCが効き出すとTXランプが明るくなる。マイクゲインつまみを回しながら、マイクに向かって「あ〜」とやってみるとわかる。明るくならない直前または、ピークでちらちらとわずかに明るくなる程度が良い設定なのだと思う。
- CWのゼロインは耳で行うしかない
- CWのゼロインインジケーターは無い。
- CWリバースは無い。常にUSB固定。
- トーンを発生させるボタンは無い。
- パワーメーターは無い
- 送信時にSメーターが出力に応じて変化するが、今何Wでているかは知る手段が無い。外付けパワー計が無いと、QRP 5Wにぴったりあわせるようなことはできない。事前にSメーター表示の位置と出力の関係を調べておけば良いのだろうが。
- 144MHz CW/SSBはシングルスーパー
- 144 SSB/CW シングルスーパー
- 144 FM、430 SSB/CW、1200 SSB/CW ダブルスーパー
- 430 FM、1200 FM トリプルスーパー
改造 †
外部Sメーター †
メイン基板のACCコネクタ近くにあるCP853(メインバンド)とCP854(サブバンド)からSメーター電圧が取り出せる。フルスケールで2V程度。
参考URL
受信拡張等 †