東ハイのオートアンテナチューナーHC-100ATはICOMのRIGとは直結できますが、YAESUのRIGとは直結で連動できません。~
純正のコントローラーはHTC-817というCATコントロールのアダプタがありますが、いかんせん高価なので、似た機能を実現するものを作りました。~

通常は以下の手順になりますが、~

(1) RIGの出力を10Wに設定する(F長押し→RF POWER→10W)~
(2) RIGを送信状態にする(保持する)~
(3) ATUのスタートボタンを長押しする~
(4) ATUの動作が完了したらRIGの送信を解除する~
(5) RIGの出力を通常運用状態に戻す(F長押し→RF POWER→50W)~

このコントローラーを使うと、一連の動作がATUのスタートボタンを押すだけで自動でやってくれます。便利でしょ?~

&ref(HC100AT-FT8x7.jpg);

*利点 [#dedd35e0]
-安価
-CAT端子をTUNER用に占領されない(Ham Radio Deluxを使っているときとか)
-コントローラーの待機時電流はゼロ
-マイコンとか面倒な物は一切使っていない

*欠点 [#pd2cd67f]
-RIGのバンド切り替えに同期してATUのメモリーを呼び出すことが出来ない
-バンドによって出力電力にばらつきが生じる
-ALC端子を使っているので、他のRIG(FT-857/897以外)に流用できるか判らない

*動作原理 [#g86f1ae0]
(1) ATUのSTARTボタンを長押しする ←人間が操作するのはこれだけ~
(2) ATUのTX REQがGNDに落ちる~
(3) リレーを動かす~
(4) -4.2V程度の電圧を、RIGの外部ALC入力に与える~
(5) RIGを送信状態にする~
(6) TUNEが終わるとATUのTX REQがHiZになる~
(7) RIGが送信を終え、もとの状態になる

RIGのMODE設定はCWにしておきます。SSBでも大丈夫じゃなかったかな。

FT-8x7のACC端子は外部リニアを繋いだときに使うALC入力です。~
ここにはALC入力とTX-REQ入力の2つが来ています。~
ALC入力に-4.2V程度の負電圧を与えると、RIGは電圧に応じて出力を落とします。~
与える負電圧に比例して出力をコントロールできますから、TUNE動作時に10W出力となる電圧を加えてあげればOKです。

リレーは3V用を使い、リレー用電源として単3電池を2個使いました。~
負電圧は78L05をさかさまに使って9V電池から-5Vを生成。半固定抵抗で電圧を調整して出力します。~
リレーの接点AはRIGのTX-REQに、接点Bは9V電池をON/OFFさせています。

待機時消費電流はゼロ。
動作は一瞬(ATUがTUNE動作をしているときだけ)なので、電池はかなり長い期間使用できるでしょう。

*回路図 [#g95c7c92]
&ref(HC100AT-FT8x7_IF.jpg);

▲訂正:ダイオードD1の極性が逆になっています。回路図は訂正前ですので、A/Kを逆に組んでください。
**回路の説明 [#g788e333]
-リレーは定格3Vの2回路入り。秋月で安価に買える。(通販コード:P-1624)~
秋月の3Vリレーは表面実装用だが、ピンピッチは2.54mmなのでユニバーサル基板に乗る。
-単3電池2本はリレー駆動用。~
リレーに9V用を使用したら、この部分の電源も9Vにしてあげればよい。入手しやすいほうで。
-78L05は±を逆にして使っている。これで-9Vから-5Vを作る。~
電池の極性に注意すること。78L05のピン順は正面左から1(OUT)-2(GND)-3(IN)。~
もちろん、負電源用の79L05を使っても良い。
-SW1はリモートスイッチ。ATUをANT近くに置き、このアダプタをRIGの近くに置きたい~
ときに便利。通常はATUのボタンで操作するので不要。

トップ   編集 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS