* 概要 [#y2a46701] CW運用で相手の周波数にぴったりあわせることを「ゼロインする」といいます。~ 最近のRIGにはゼロインを示すインジケーターランプや、ズレ具合を示すバーグラフが~ 付いていますが、ICOMのIC-910/911にはその機能がありません。その上、ゼロビート~ 法を使うためのサイドトーンの連続モニター出力や、側波(USB/LSB)を逆にするCW-R~ もありません。~ 最近のRIGにはゼロインを示すインジケーターランプや、ズレ具合を示すバーグラフが付いていますが、ICOMの~ IC-910/911にはその機能がありません。その上、ゼロビート法を使うためのサイドトーンの連続モニター出力や、~ 側波(USB/LSB)を逆にするCW-Rもありません。~ そこで、トーン検出ICのNJM567(NE567)を使用してゼロインインジケータを作ります。~ * 仕様 [#r652c7ca] - 極力簡単な構成とする - 600Hzをセンターとして、ピッチの可変範囲は±200Hzを目標とする - バンド幅はピッチの10%以内(600Hzなら60Hz=±30Hz)とする - ICOM機(IC-910/911)のACC端子に繋ぐだけ(電源もACCから貰う) * 回路図 [#q9071d68] &ref(schematic.gif); * ユニバーサル基板での実装参考 [#hbfb7c1d] * 回路説明と設計データ [#mfb31cf5] トーンデコーダIC「567」をそのまま使用しています。入力はACC端子からは十分な~ 信号レベルが得られたのでプリアンプは乗せていません。Sメーターが振らない局でも~ 反応します。~ 567には通常のバイポーラ方とCMOS型があります。LMC567はCMOSなので、計算式と~ 定数が違います。ここでは通常のバイポーラを採用しています。 トーンデコーダIC「567」をそのまま使用しています。入力はACC端子からは十分な信号レベルが得られたので~ プリアンプは乗せていません。Sメーターが振らない局でも反応します。~ 567には通常のバイポーラ方とCMOS型があります。LMC567はCMOSなので、計算式と定数が違います。ここでは通常の~ バイポーラを採用しています。 ** 中心周波数を求める式 [#d6ec346c] Fc=1/(1.07*C1*R1) [Hz] C1とR1は温度ドリフトが中心周波数に影響を与えますから、温度偏差の小さなものを~ 使う必要があります。よって、C1はフィルムタイプのコンデンサを採用します。セラ~ コンやケミコンは使えません。 C1とR1は温度ドリフトが中心周波数に影響を与えますから、温度偏差の小さなものを使う必要があります。よって、~ C1はフィルムタイプのコンデンサを採用します。セラコンやケミコンは使えません。~ C1=0.15μ、R=6.8K、VR=10K (R1=R+VR) VR(min) : 1/(1.07*0.15E-6*6.8E3) = 916Hz VR(cen) : 1/(1.07*0.15E-6*11.8E3) = 562Hz VR(man) : 1/(1.07*0.15E-6*16.8E3) = 370Hz ** バンド幅を求める式 [#h000d957] Bw=1070*√(Vin/Fc*C2) [%] 式を見て判るとおり、入力信号のレベルに依存します。レベルが大きいとバンド幅は~ 広くなります。通常はデータシートのグラフから適当な値を選択します。~ 製作した例では、実測で「Fc=600Hz」にて「Bw=±30Hz」程度になりました。昔のPLL RIG~ の最小ステップ「100Hz」の帯域中に十分入るので実用的といえます。強い信号を受信~ しているときは、もう少し広くなります。それでも±50Hzには入っています。 式を見て判るとおり、入力信号のレベルに依存します。レベルが大きいとバンド幅は広くなります。通常はデータ~ シートのグラフから適当な値を選択します。~ 製作した例では、実測で「Fc=600Hz」にて「Bw=±30Hz」程度になりました。昔のPLL RIGの最小ステップ「100Hz」の~ 帯域中に十分入るので実用的といえます。強い信号を受信しているときは、もう少し広くなります。それでも±50Hz~ には入っています。 * 資料 [#p95163a8] - &ref(NJM567_J.pdf);