#author("2021-07-13T16:29:18+00:00","","") #author("2021-07-14T02:42:09+00:00","","") *ディスクイメージの縮小方法(for Linux) [#l418054f] SDカードいっぱいにパーティションが作成されている場合、データが無い部分も含まれていて、そのままイメージ化すると無駄が多い。~ そこで、データが記録されている部分だけにパーティションを縮小してイメージ化する方法をまとめた。 具体的な例としては、(安価になった)32GB MicroSDを使ってシステム構築したが、そのイメージを保存したり配布したいときに使う。~ そうしないと、すっかすかなのに32GBのイメージを配布することになり、実際は8GBあれば余裕なのに32GBのもとと同じブランドのカードを使わないと復元できない。~ SDカードはブランドごとに微妙な容量差があるため、同じブランドのカードでないとまるごとイメージは書き込むことができない例があります。 この手順は、完成したシステムの標準SDのイメージを作るときに活用できる。~ 開発用には、SDカードにOSをインストールし、Updateし、基本設定が終わった状態をイメージ化して保存しておくと便利。 ** 手順概要 [#h5d4835a] *** 準備 [#ea7cf5d1] - 作業はLinux上で行うと楽なので、WindowsにVMWareを用意し、VMWare上にFedoraやCentOSを用意する。もちろん、Ubuntuでもできる。~ 使うコマンドはfdiskとresize2fsです。これが使えればLinuxのディストリビューションは何でも良い。作業用に用意したRaspiOSでもできる。~ 今はCentOS7を使用しています。CentOS7だとパーティション縮小までを「ディスク」のGUIで行えます。→GUIなので簡単です - 通常通りセットアップしたRasPiのSDカードをLinux機に接続する~ MountされてしまったらUnMountする *** SDカードから縮小したイメージを作成 [#f15c0c72] - dfコマンドでSDカードの実使用量を調べる - 縮小後のパーティション容量を決める(実使用量より100MB以上余裕を残しておく) - resize2fsコマンドでファイルシステムを縮小する - fdiskでパーティションを切り直す - パーティションの最終セクタを調べる - セクタ0から最終セクタまでをddでファイル化する - できあがったイメージファイルはzip圧縮して保存用(配布用)とする *** 縮小されたイメージからSDカードに復元 [#i926f2af] - WindowsではEtcherを使うとZIPのままSDカードに書き出せる - Linux上でddコマンドを使ってSDカードに書き出しても良い(ZIP解凍もパイプでつなげて同時にやると楽) - SDカードに復元したら、Linux上でそのまま領域拡張するか、RasPi実機に乗せて起動後にraspi-config内にある領域拡張を実行する &size(24){↓↓↓ ここからが詳細な手順 ↓↓↓}; ** パーティション縮小したいSDカードをマウントする。 [#q5bc36a5] 通常、/bootと/の2つがパーティションされているので、USBカードリーダーでつなげて第2パーティションを/mnt/usbあたりにマウント。~ その状態から使用量を調べて、アンマウントして、縮小の作業を行う。 ** ストレージのサイズ変更(縮小) [#m6b50878] 以下は別PC(Linux専用機)のFedoraでの作業 概要:(容量は例)~ SDカードは/dev/sddに接続されたとする。~ 第2パーティションの使用量は3.5GB。(dfコマンドで確認する)~ 目標パーティションサイズを4GBとする。(少し余裕を残さないと後で困る)~ resize2fsで縮小するサイズは3.8GBとする。(目標より少なめに)~ 例) パーティションサイズ4GB>ファイルシステムサイズ3.8GB>使用サイズ3.5GB~ 最終的には、パーティションサイズ=ファイルシステムサイズ>使用サイズにする。(ファイルシステムサイズは使用サイズ+100MB以上とすることを推奨する) - ファイルシステムの縮小 # e2fsck -f /dev/sdd2 チェックする(必須) # resize2fs -p /dev/sdd2 3800M 目標パーティションサイズより少し少なくする 指定サイズが小さすぎて縮小が無理だとエラーがでる - パーティションの縮小 # fdisk /dev/sdd pコマンドで第2パーティションの開始シリンダを確認してメモする dコマンドで第2パーティションを削除する pコマンドで状態を確認する nコマンドで新しいパーティションを作る(開始シリンダに注意=先ほどのメモを参照) 容量指定は目標サイズ指定の「+4000M」で pコマンドで状態を確認する wコマンドで書き込む これで、パーティションサイズ4000MBに変更される。~ ただし、論理サイズは先に縮小した3800MBのまま。~ これを次の操作でパーティションサイズと合致させる。 ** ファイルシステムのサイズ変更(パーティションサイズと同じサイズに拡張) [#da6b2f05] # resize2fs -p /dev/sdd2 サイズ指定をしなければ、ファイルシステムはパーティションサイズまで自動で拡張される これで、ファイルシステムのサイズとパーティションのサイズが合致する ** SDカードからイメージを作成 [#m230823c] SDカード上で縮小処理した状態から、最小限のサイズだけイメージ化する。~ 例えば、8GBのカードに縮小構成を作成して上記パーティションの縮小作業をして4GBまで切り詰めたとする。~ これをそのままddやWin32DiskImageでイメージ化すると、8GBカードの後半4GBもゴミデータとしてファイルに書き出されてしまう。 - ストレージのサイズ変更(縮小)の作業を行って、パーティションサイズを少し余裕を持たせて最小にする。 - 別のLinux機にカードを接続する(ここでは/dev/sddに乗ったとする) - 自動マウントされた場合はアンマウントする - fdisk /dev/sdd でパーティションの最終セクタを確認する # fdisk /dev/sdd Welcome to fdisk (util-linux 2.23.2). Changes will remain in memory only, until you decide to write them. Be careful before using the write command. Command (m for help): p Disk /dev/sdd: 7948 MB, 7948206080 bytes, 15523840 sectors Units = sectors of 1 * 512 = 512 bytes Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes Disk label type: dos Disk identifier: 0xf8e23f7b Device Boot Start End Blocks Id System /dev/sdd1 8192 92159 41984 c W95 FAT32 (LBA) /dev/sdd2 92160 4140072 2023956+ 83 Linux Command (m for help): q - 最終セクタは4140072と分かった。これに1足して書き出すセクター数は4140073とする。 - 次に、dd コマンドでファイル化する # dd if=/dev/sdd of=raspbian_pifw.img bs=512 count=4140073 - または、同時にZIP圧縮する # dd if=/dev/sdd bs=512 count=4140073 | pv | pigz -cK > raspbian_pifw.img - または、同時にgz圧縮する # dd if=/dev/sdd bs=512 count=4140073 | pv | pigz -c > raspbian_pifw.gz pvは進捗を表示するコマンド(要インストール)~ pigzはgzipのマルチコア処理版(要インストール) これで、出来上がったイメージを4GBを超えるカードに展開することができる。~ もし4GBのカードに展開したければ、2つのパーティションのトータルサイズが4000MBより少なくなるようにそれぞれのサイズを計算して実行する。~